イギリスでは国家資格です｡少人数制の保育における考え方となります｡
こどもを主体と捉え､こども(0～12歳)の心と身体の発達･成長を育み､安全･親しみあるケアをすることを「チャイルドマインディング」と言います｡
チャイルドマインダーはその実行者であり､親御さんと一緒に､こどものより良い環境づくりを考える存在です｡
◆ようするに「チャイルドマインディング」とは？
託児(現在､不況により共働きの家庭が増え､幼稚園や保育園が満員の為に入園待ちしている待機児童さんが多くいらっしゃり､幼稚園や保育園に代わり､お子さまをお預かりすることが出来ます｡)や何かの教育(しつけ､勉強や体操などの)指導だけではなく､「大人になってから､どんな困難も自分で考え､乗り越えて行ける力」「常に自分で考え､迷い､選び､決断し､自分で責任を取る」などの情緒(心理)を育みます｡
しっかりとした情緒(心理､考え方)が備われば､大人になってからでも､どんな社会においても､どんな場面でも､自分の力で幸せに向かって生きて行ける様になるのだと考えます｡
そんな「力」を備えてあげることこそが､「こども」への一番の愛情だと考えます｡
それを実行する親御さんを支え､親御さんと一緒にお子さんと関わって行きます｡
◆私が思う「チャイルドマインディング」とは
私が学んで感じたことは､このチャイルドマインディングの考え方は､「大人の人間関係にも同じことが言える」ということです｡
近年では､精神的に成熟仕切れずに「生きづらさ」「満たされない想い」などを抱えて生きている大人も多く見受けられます｡(よく問題を起こしたり､周囲から不快に思われて孤立していても､はっきりとした自覚の無い方もいらっしゃいます｡)
その「生きづらさ」の原因は何なのか？その原因を自身で知り､理解することで､ようやくその「生きづらさ」から抜け出す為の方法を探して行ける様になるのだと思います｡
「チャイルドマインディング」では､「生きづらさ」の原因を､乳幼児､学童の頃の親子関係に発端があると考えます｡(と､私は思います｡)
かと言って､大人になって今更､親子関係修復に重点を置くのではなく､問題解決の為には､
自分自身と向き合い､見たくない嫌なことにも目を向け､真実･事実と向き合い､周囲の意見に耳を傾け､客観的に自分を見て､自己受容､自己分析､自分には何が出来て､何が足りなくて､今何をするべきなのか､何を求めているのか､何故それを求めてしまうのか･･･を､考えることが重要だと､考えます｡
ですがそれは､とても苦痛なことで､ほとんどの方は避けて通る様です｡
例えば､苛立つ時､人のせいにするのではなく､「何故今､私はこんなにも苛立ってしまうのか？」と､自分の「苛立ち」のルーツを探ったり､
相手は何故その言動や行動をしたのか？と､相手の価値観のルーツを想像し､相手を正当化する理由を考えます｡
相手の行動に納得｡
自分の苛立ちに納得｡
双方の価値観を､客観的に情報として捉え､
冷静に発言､対応して行くと､
「人間関係の揉め事」は少なくて済むのではないかと考えます｡
そうすることにより､相手も自分の価値観を理解してくれるようになったり､うわべだけではない本当の「互いの譲歩」が出来るかもしれません｡
人間は誰しもが「理解されたい」と欲しているのではないかと思います｡
なので､一方的に「否定､批判､断定､拒否､拒絶､偏見､平均値､誰かの尺度」などで､ものを言われても､その言葉を心良く受け入れることは難しいのだと思います｡
お互いに「そう」だと理解することで､相手に対しても､自分に対してと同じ様に思いやりを持って接することが出来たりするかもしれません｡
「相手を思いやる」「相手(の考え､価値観)を受け入れる」ことは､自分にとってけしてマイナスなことではなく､長い目で見た時､結果的には自分の人生をハッピーにする行為なのだと思います｡
目先の出来事だけに捕らわれず､向かいたい目的（結果的に成し得たいこと）は何なのかを考え､相手や自分の過去も考慮し､今､何をすべきか？と考え､最善の選択を冷静にして行くことが大切なことではないかと思います｡
只､「感情」があるので､中々そう出来ないのが人間ですけどね｡
一つ言えることは､
「自分を幸せにする為に､努力をする」ということ｡
「自分を変える」訳ではなく､物事の道理･本質を理解することで､自然に自分の価値観が変わって､成長して行くのだと思います｡
まずは視野を広げ､色々な側面から物事を見る様にして､様々な人や物事に対して興味を持ち､なるべく偏見を持たずに接して行くことから初めてみては･･･と思います｡
「大変」「面倒」「何故､自分が？」「どうして自分から？」とは思わず､「自分が幸せに生きて行く為に必要なこと」と考えられる様になると､自然に実行して行ける様になって行くと思います｡
「生きづらい！」
「満たされない！」
ずっとずっとずーっと悩み続けていても､
誰も救ってはあげられない現実｡
自分を救えることが出来るのは､
「自分自身の考え方」
だけなのだと思います｡
「生きていて良かった」
と､思う自分を手に入れることは､素晴らしいことだと思います｡
「毎日を楽しく生きる」のは､自分次第です！
2009年12月10日
チャイルドマインダー 隈本裕美
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